どーーん。
ついに来ました。
行き着くところまで行ってしまった感のある「体外受精」ステージ。

そうなんです。
日本における生殖医療の限界は、特別な場合を除いてはここまでなのです。
(病気などによって卵子や精子の採取が「見込めない」場合は、身内や第三者をドナーとしてそれらの提供を受けることができるが、限定的。)
(海外では上記ドナー制度や代理母出産など、もう少し治療の選択肢が広がる国もある)

しかも、ここからは、かかる費用も桁外れ。
検査も注射もお薬も手術も、ぜーんぶ自費!
1サイクルで80万円弱のお金がかかる。
はち、じゅう、まんっ!!(白目)
共働きとは言え、そう何回も出来る治療じゃない。心情的にも、実質的にも、まさに崖っぷちなのでした。

体外受精とは、精子だけでなく卵子も予め採取して、体の外で受精卵を作り、培養し、ある程度立派に育ったもの(胚盤胞という)だけを子宮に戻す、という方法。
クリニックによって、受精卵をどの段階まで培養して戻すかが異なります。

通常の月経では成熟卵にならずそのまま消滅してしまう余分な卵子を、薬でコントロールし、体内でいくつも成熟させ有効活用するため、一度に沢山の卵子が採れるんですよね。通常は1ヶ月に1個の卵子しか排出されないので、分母が増え、効率的ではあります。

妊娠率はぐっと上がって30%(私のクリニックでは35%程度)。高いですよね。
でもこれは、逆に言えば、採卵(卵子を採取する)して、受精したとしても、「胚盤胞」と呼ばれる状態まで育たないと移植できないという事で、これが狭き門なのです。
実際、私の場合、例えば1回目の体外受精では、7個の卵子が採れましたが、そのうち受精できたものが4個、その中でさらに胚盤胞まで育ったものが1個だけ(!)、という、、、なかなか厳しいものでした。

この時点ですでに、7分の1です。生命って奇跡なんですよ、ほんとに!(涙)