帝王切開後の上からお腹ギュウ〜〜は、赤ちゃんを取り出したあと、子宮収縮が上手く行ってない場合にやるみたいですね。子宮を元の大きさに早く戻す為に、上から押すんだとか。いやーーまぁなんていうか、不妊治療でも感じたことだけど、人類とは、医学とは、思ったよりまだまだアナログなんだな、という事ですね。

幾度かに渡るお腹ギュウギュウの刑のお陰で、ICUには行かずに済みました。ほっ。絶望という名の仮面を付けられてしまった先生方ごめんなさいね、ありがとう。

さて
次に私を待ち構えていたのは「産科フロアのスパルタ対応」です。

まずもって。
わたくし、この時既に40歳なんでね。
ちゃんと赤ちゃんの名札には「東雲葵さんベビー(第一子)」って書いてあるんですけど。
看護師さんみんなに、経産婦だと思われるんですよ。赤ちゃんのお世話、初めてじゃないでしょ?こちらから指示しなくても、分かってるよね?大丈夫よね!みたいな対応を。スタッフみんなにされるんですよね。
産科フロアの看護師さんたちみんな若かったし、明らかに私の方が歳上だからね、仕方ない部分もあるとは思うのですが。
でもさ、私の方が歳上だけどさ、赤ちゃん見てる経験は若い皆さんの方がよほど沢山あるんですよ。申し訳ないですが、手取り足取り教えてくれませんかねぇ???

「すみません、初めての子なんで、何も分かりません、どうしたらいいですか?まずは服の着せ方から!ミルクの量も!授乳間隔も!ってか授乳方法も!なんだこの授乳クッションってのは!使い方教えてくれ!オムツの替え方も!ミルク吐いた!着替えはどこにあるんだ!タオルは?ってか私まだ歩けないんだよおおおおおおおお」

というような感じで会うスタッフ会うスタッフに「私ビギナーです!助けて!」ってアピールを繰り返し繰り返し3日間。ようやく大体のスタッフに初産であることが認知されるに至ったわけです。ふう。

でも、初産という事を除いても、ここの産科はかなりスパルタでしたね。基本的には夜も預かってくれないんで、ずっと母子同室なんですよ。ずっと。24時間。友人ママ達の話を聞いてると、夜は預かってくれるとか、産んで2日目くらいまではずっと預けていられる、とか。あとはお願いしたらいつでも預かってくれるとか、聞いてたんですけど、もう全然で。母が検査が必要なとき(部屋を空ける時)以外はずっと同室だったんですよね。これが地味にキツくて。

有難いことなんですけど、昼間は親族やら親しい友人等お客さんが連日お祝いに駆けつけてくださったから、全然寝る時間がなくて。で、夜は夜で2、3時間おきの授乳に加えて夜泣きもしてたりして、これまた眠れなくて。だんだんと、少しずつ、入院生活が進むにつれて睡眠不足とストレスのチリが積もっていきました。

さて、そんな入院5日目。
そろそろ退院に向けた準備もしなくちゃね、という頃。夜泣き対応して睡眠時間ゼロで疲労がピークに達した朝、ようやく夜勤→昼勤の看護師さんが出勤したので新生児室で珍しく赤ちゃん預かってくれて、さぁ!寝よう!とベッドに横になったときに事件は起きました。

看護師「東雲さ〜ん、採血行ってきてくださ〜い」
私「え…?(意識朦朧)」

さいけつ?
採血?
ああ、、、、はい?なんで?いま???