「東雲さーん、大丈夫ですか〜?」
手術室に入った瞬間ほんわか声を掛けてくれたのは、後半ずっと妊婦健診でお世話になった女医先生でした。(美人で飄々としててすごく良い。好き。)たまたま当直の日だったのか、私の破水情報が入って早めに出勤してくれたのかは分かりません。けど、結果ものすごく助かりました。やっぱりいつも診てくれてた先生だと、安心感がある。産科医を10人以上抱える総合病院なので、私が破水した日の、しかも早朝にその先生が居てくれたのが偶然だとしたら、奇跡です。

「◯◯先生…いてくれて良かったです〜(涙)手術も先生が?」
「あ、はい、私が担当しますよ〜」
との事で、この時点でもう私は五体投地、、いやいや、大船に乗りまくった気持ちでした。だってこの先生、わたし絶対失敗しないんですオーラと手先も器用なんですオーラが凄いんだもの。

まさに今から(腹を)切ります!という直前、さすがに緊張する私に、ブルーシート越しにぴょこんと顔を出して

「東雲さ〜ん、縦でしたっけ?あれ?横でしたよね?」

と、のほほんと聞いてきた場面が忘れられません。
何が?って思うでしょ?
切り方よ。
腹の、切り方(笑)
縦に切るか、横に切るか、事前に選べるんです。

それ、いま聞く?(笑)って
へなへなーと力が抜けて
「どっちでも良いですけど、出来るなら横で、、」とお願いしました。麻酔してるんで、なんか寒くて寒くて、息も絶え絶えでしたけど。

そんなこんなで、6月21日の午前8時12分。
娘が無事に取り出されました!

産声?は、弱々しかったです。てか、声を上げて泣いていたかも記憶が定かではない…
帝王切開だから?でしょうか?
後から母子手帳を見たら、酸素投与、みたいな事が書いてあったので、取り出してすぐ私の胸の上に乗せてくれたあと(カンガルーケアとか言うらしい)、呼吸がちゃんと出来るように処置してくれてたんだと思います。

お腹の中で10ヶ月育んできた赤ちゃんなので、ようやく顔が見られたという喜びも確かにあるのですが、それよりも早く先生に全身チェックしてもらって、早く安全なところに移して!と思っていました。カンガルーケアの時間、多分1〜2分間だったのだと思いますが、生まれたてのこの弱々しい生き物をこんな丸裸で母の胸の上に置いておいて良いんか!?という不安の方が大きかったです。

絶賛お産楽しめないタイプ(笑)