不機嫌な彼と恋のマジックドライビング

土日なんてあっという間に過ぎた。

結局不機嫌な香田さんとは一言も話せなくて…。

業務が終わり清掃している工場にそっと…足を運んだ。

工場には彼一人しかいなかった。
そっと近づき声をかける。

「香田さん…」

顔をあげた香田さんは私を見て大きく目を見開き一瞬固まった。

すぐに私から目を逸らすと

「うざいから俺のまわりをチョロチョロするな」

投げつけられた言葉に私の涙が決壊した…。

「どうして…どうして目も合わせてくれないんですか!?

車に付箋貼ったこと怒ってるんですか!?

それとも…私が片瀬さんのこと好きだと誤解してますか…

片瀬さんは好きじゃありません…。

私が好きなのは…」
 
そこまで言いかけて黙りこんだ。

香田さんは私に背を向けたまま、片手で顔を覆い隠していた。

ここまで言っても…振り向いてはくれない…。