わずかにできた隙間から見上げると、香田さんと目があった。

「ごめん、明莉。、

片瀬さんと仲良くてイライラして意地悪した。

ひっぱたかれたのは痛かったけど明莉がヤキモチやいて怒るくらい俺のことすきなんだって嬉しかった」

一階に到着したエレベーターに香田さんは私を抱き締めたまま乗り込んだ。

「美里はさっきも言ってたように大雅の彼女。

隣に住む幼馴染み。

昨夜は明莉が同期会の忘年会だっていうから、店のメカニックたちと飲んでて車は乗ってない。

それに…昨日聞いた。

片瀬さんから。

二人で何をこそこそ話してたのか。
めちゃくちゃ昨日片瀬さんにいじられた。
まじあの人うぜぇ。

っていうかさ、片瀬さんに聞かないで直接俺に聞いてよ。

わかった?」

「はい…」

「で、いいかげん敬語も禁止だ。

仲直りしてもらえる?
まだ怒ってる?」

小さく首をふり

「私こそごめんなさい…

私…嫌われたかと思った。
子供みたいな私のペースに合わせてもらって飽きられたかなって、、」