やはり、このお嬢様、悪い男が好きなのだろうか?

 この先、男に騙されたりしないだろうか、と不安に思いながら、その小さな顔を眺める。

「と、ともかく、僕と見合いとかお薦めしないから」

 そう羽村は、きっぱり断った。