いつか、きっと。

「こっちも開けるよ。あ、エビのやつは未来やったよね?ポテトは二人で一緒に食べようね。えっと飲み物は……同じやったかな」

「明日美はいつものフィレオフィッシュ?好きやなー相変わらず。で、カフェモカやろ」

ぐ……。

さすが友也、私の好みよく分かってる。

変わってないのは私もだったんだね。

「なあ、今日はデートって訳じゃなかろうけど、もし二人きりやったら生田が弁当作ったりすっと?」

「えっと、うちでみんな集まるときは私が料理作ったりするよ。外では……ねぇ?」

だって外食するのも好きだし。

美味しいもの食べたいんだもん……。

「それにしても瀬名はチキン、青柳さんはエビ、明日美はフィッシュて。ハンバーガーっていえばビーフとになぁ。みんな洒落かぶってから」

「ホントだ!御子柴くんだけ正統派だね。あれー、御子柴くんも実は"肉食"やったんだぁ~。ねぇ明日美?」

ちょっと未来!!

余計な事を言わないでったら……。

「映画面白かったね!ドキドキしたけど最後はハッピーエンドで良かったねー」

慌ててさっき観た映画に話題を変換した。

せっかくだからみんなの感想も聞きたかったし。

「でもさぁ、三年間も嘘つき続けるって有り得んやろ」

瀬名くんの言葉にドキッとしてしまった。

私と友也も嘘つき続けてるんだもんね……。

そう、主人公の女性がつき続けた嘘。

同じ会社に勤めている恋人が転勤になって別れてしまったのに、遠距離恋愛でずっと付き合っているフリをしていたのだった。

「でも会社の人たちにはバレてたんだよね。みんな別れてるの知ってたのに、気付かないフリして嘘に付き合ってあげてたんだもんね。なんか感動しちゃった」

未来も映画楽しんだようで良かった。

本当はアニメの方を観たそうな感じだったけど、ラブコメも気に入ったみたい。

「でもさ、彼氏がまた戻ってくることになってからのドタバタ!おかしくて笑っちゃったー。彼氏や会社の人たちに嘘がバレると思ってアタフタしてるのが可愛かった!」