え…………?

私って、気持ち悪い?

まさか友也からそんなこと言われるとは夢にも思わなかった。

冗談かな……でもこんな状況で冗談なんて可笑しいよね。

笑いながら言われたわけでもないし、そんな真顔で。

っていうか、無表情……。

「ごめん明日美……吐きそう」

は、吐く!?

やだっ私ったら!!

「友也、ここじゃダメ!急いでトイレ行こ!」

なんとか友也をトイレまで連れていき、無事にリバースさせることができた。

「ごめん明日美。俺こがん、カッコ悪か……うっ!」

「よかけん!とりあえず全部吐き出してしまわんね。少しは楽になるやろうけん。ほら、ゆっくり時間かかっても大丈夫」

私は友也をなだめながら背中を擦ってやるくらいしかできない。

初めてで免疫がないのに、飲み過ぎてしまったのかも。

私がもう少し気を付けてあげるべきだったのかな。

私が作った料理をたくさん食べてくれたのも、少し無理していたのかも知れないし。


トイレで胃の中の物を十分に吐き出させた後、洗面所で口をゆすがせ、部屋で寝間着に着替えさせた。

もちろん、着替えているときは背を向けて見ないようにしたけど。

再びベッドに横になった友也は、只ひたすらに私に謝り続けていた。

「明日美ごめん、マジで。悪かったごめんな」

「だけん、もうよかって。気にしとらんけん早よう寝らんね。あぁ私がおったら寝られんとかな。そんならもう帰るし」

本当はまだ帰りたくない。

せめて友也が眠りに就くまで、そばに寄り添っていたい。

「もし明日美が嫌じゃなかとなら、もう少しそばにおって欲しかけど……」

良かった。

私、居ていいんだ……。

「分かった。じゃあ友也が眠るとば見届けたら帰るね。それまでは……添い寝、してやろうか?」

ちょっと調子に乗った。

さっきから友也が私に謝ってばかりだったから、暗くなった雰囲気を少しでも明るくしたくて。

友也がどんな反応をするのか。

気になって、逸らしていた視線を友也へと戻してみる。