いつかきっと君と…



その日の帰り道僕は気がつくとなぜかあの家の前にいた。

……ってストーカーかよ!


今日1日あの栗色の髪の毛の女の子の事が頭から離れないでいた。

そのせいで自然と足がこの道を選んでしまったんだろう。

来たもののストーカーじみた男に女の子が話しかけてくれるわけもないしな…


「ねぇ、何してるの?ここ私の家なんだけど。」

「すすす、すみません!?」


不意に僕の耳に流れ込んでくる優しい柔らかな声に驚き、声が上ずってしまった。

そんな声の主は紛れもなく今朝の女の子。

僕の隣に立つ白いワンピースをまとったその子は華奢な体格に少し低めの身長。

その子は驚いている僕を不思議そうな眼差しで見つめる。


「葉山…翔くん?」

「……へ?」


またしても変な声がでてしまった。

だって、見ず知らずの女の子が僕の名前を知っているから。

適当に答えて当たるような名前でもないのに…。


「ふふ、翔くんって面白いね。また変な声。」


僕を見つめたその子が微笑む。

その瞬間に春のまだ少し冷たい夕暮れの空気が暖かくなるように感じた。