「はっぱ…?」


て、なんだろう……。

葉っぱじゃないよね。だって明らかにイントネーションが違うもんなぁ…。


「まぁ、春香ちゃんは知らなくていいの」

「えっ……そ、れは なんかずるいです」


あんなピリピリした雰囲気の中に板挟みされて、おまけに智紘先輩からはなぜかわけわからなく怒られてたっぽいのに…。

ここまできて仲間はずれみたいな……


「教えてください。…大和先輩が、どうして智紘先輩に はっぱ?……かけるんですか?」

「そんなに知りたいの」

「は、はい…!」


コクコクと何度も頷く。




「教えてもいいけど、これ聞いちゃったら春香ちゃん もう俺から逃げられなくなるけど。────それでもいいの?」



その時の先輩は、まるで獲物を狙う肉食獣のように感じた。