「それに俺、昨日言ったじゃん? 回数数える暇なんて与えてあげないよ、って」

「っ─」

「だからさ、春香ちゃん。俺、これからは手加減するつもりないからね?」

「えっ──?」



その瞬間、後頭部に添えられた手。


─と、わたしのそれに重なる先輩の唇。



それは、ほんの一瞬のことで。



唇から伝わる熱が、甘さが、

わたしのドキドキを加速させていく───。