「来るの遅いよー、春香ちゃん」 「あっ……すみません」 「ううん。それよりこっち座ってよ」 ──ポンポンっと、自分のすぐ隣の床を叩く。 が、すぐに気づかれるのが怖かったわたしは、先輩が示した場所より少しだけ離れて座る。 「…ねぇ、なんか少し遠くない?」 「え? そ、そうですか?」 「うん。もう少しこっち座ってほしいのに」 「そ、れは近すぎますって…。」 ……ダメだ。 いつもより緊張する……っ 智紘先輩の方を向くことができない……。