「う、うん。でもさ、おかしいって思われないかな…?」
「そんなこと思うはずないじゃん。むしろキスしたくなっちゃうんじゃない?」
「なななっ、何言ってるの、紬ちゃん…っ!」
「あははっ。キスされた時はちゃんとあとでわたしにも教えてよね?」
「教えないっ! そ、それにそんなことは絶対にないから…!」
キスという言葉だけで顔を真っ赤に染めてしまうわたしは、まだまだ子供だと思い知らされる。
──そんなわたしだけど、
可愛くなりたいと願う気持ちは本物で。
智紘先輩の隣にいてもおかしくない女の子でいたいから。
紬ちゃんに借りたリップは、
ほんのりピンク色をしていて、まるで恋の色だと思った───。



