──偽の彼女事件(?)が解決した翌日。


「久遠先輩と付き合うことができてよかったね、春香! おめでとう」

「紬ちゃん、ありがとう…っ!」

「これでようやく春香も彼女だね」

「う、うん…。」


“彼女”かぁ……

まだ、全然しっくりこない…

…というか、その響きが未だに慣れない。


「どうしたの? 嬉しくないの?」

「あっ、そうじゃなくて……その、なんかまだ、彼女って響きに慣れてなくて…。」

「あー。もしかして照れくさいんだ?」


紬ちゃんのその言葉にコクンと小さく頷くと、「もうっ…春香ってば!」と言うと、むぎゅーっと、わたしを抱きしめる。


「何この可愛い生き物! 可愛すぎるんだけどっ…!」

「ちょ、…紬ちゃん!?」