「ねぇ、春香ちゃん。今から聞くことに答えてほしい」 「〜〜…っ」 優しい声が、智紘先輩の声が、 わたしの感覚を麻痺させていく──。 智紘先輩に出会って、仲良くなるにつれて 先輩の優しさを知って温かさを感じて、 いつしか智紘先輩の隣がわたしの居場所だと勝手に思ってしまっていた。 でも、そんな時に彼女がいると聞かされて、そこはわたしの居場所じゃない。 他の人のものなのだと思い知らされて、自分から逃げてしまった。 手放してしまった。