「…どうして…」 ─顔を覆っていた手を離し、ゆっくりと下ろすと、その手をギュッと握りしめて拳にする。 「…どうして、その子なの…っ」 「…は?」 「どうして…久遠くんは、わたしじゃなくてその子なの…!?」 ──ビシッとわたし向かって指を差す。 その時の顔が怖くて俯くと、わたしの目の前に立った智紘先輩。 ……もしかして隠してくれた……? ─するとそれを見た先輩は、カァッとなり、さらにわたしを罵倒する。 「何でそんな子を庇うの!? そのへんにいるような普通の子なのに…っ!」