「…好きな気持ちは変えることができないので」 人の気持ちなんて変えられない。 無理に変えられるわけがないんだ── 「だから、どうかもう少しだけ先輩のこと、好きでいさせてください…。」 この人が、それを許してくれるとは到底思えないけど… それ以外に言えることがなかった。 今までのわたしなら、きっと怯えてた。 怯えてるだけで、何もしようとしない。 ただ、怖くて俯くだけの日々。 ──だけど、それももう変えなきゃいけない。 強くなりたいって思ったから……