「そ、それより大和先輩のところに戻らなくていいんですか?」
「どうして?」
「どうしてって……大和先輩が待ってるかもしれないじゃないですか。」
「大和が?」
それにコクリと頷くと、「それはない!」と言って、ふはっと吹き出して笑う智紘先輩。
「飲み物を買いに行った友達を健気に待つようなキャラじゃないよ、あいつ」
「で、でも、のど乾いてるかもしれませんし…」
「子供じゃないんだからそれくらい待てるよ」
「うっ……。」
最もなことを言われて反論できない。
「大和なんかのことよりも、俺は春香ちゃんの方が気になるんだけど!」
「えっ…。」



