お金を入れて一つのボタンを押す。
─と、“ガゴンッ”と音をたてて飲み物が一つ落ちる。それを拾い上げて「はい、これ」と、わたしに差し出した。
それは、ミルクティーだった。
「えっ……あ、お金…っ!」
「そんなのいいよ。俺が春香ちゃんにあげたかっただけだからさ」
ドキっ──
ま、またそんなこと……
思ってもいないくせに──
「何言ってるんですか…!」
「だってほんとのことだもん」
「意味が分かりませんっ…!」
「あれー? 春香ちゃんに伝わるように言ってるつもりなんだけどなぁ」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…