二人きりの時の態度とは違い、穏やかな可愛らしい女の子を演じる先輩。
─その姿は、さっきとはまるで別人。
「…へぇ。二人が仲良いとか意外だな」
「そう? わたしたちとーっても仲良いよ」
「沢田が後輩の友達なんて意外だけどな」
「えー、そう? そんなことないんだけどなあ」
チラリとわたしの方を見て「ね?」と同意するように求められる。─が、なかなかうまく頷くことができなくてぎこちなくなる。
さっきまで脅しまがいな事を言われていたのだから当然といえば当然なのだけど…。
それにしても大和先輩が来てくれて助かった…。
ずっと一人だったらわたし今頃、泣いてたかもしれないもん…



