恋をすれば、
誰かを好きになれば、
毎日がキラキラと輝いて、毎日が楽しくなるのかと思っていた。
幸せになれるのかと思っていた。
──でも、そんなことなくて。
好きな人の傍にいることができないのが、こんなにも悲しいのだと知った。
好きな人に想いを伝えることができない今、この想いは無くさなければならない。
智紘先輩にとって邪魔でしかないのだから。
好きの気持ちを消さなければいけない。
悲しくて、苦しくて、想像していたものとは違っていて
恋なんて全然楽しくない──
こんな思いするくらいなら、恋なんてしなければよかった。



