何って言われても───


「…と、友達ですが…。」

「あなたと久遠くんが? 冗談でしょ?」

「いえ! あの、ほんとに…!」


一人ぼっちだったわたしに、智紘先輩がそう言ってくれたんだもん──


すると、その人はハア…とため息をついた後、髪の毛を整えながら、鋭い目つきでわたしを捕らえる。


「全く。…1年だからってあまり調子に乗らないでね」

「なっ──」

「あなたみたいな子が久遠くんと友達になれるわけないでしょ」

「…く、久遠先輩がそう言ってくれました…。」


わたし、ちゃんと覚えてるもん…。

ほんとに言ってくれたんだもん。