すると紬ちゃんは、「えっ?」と一瞬驚いた声をあげたが、すぐに元に戻り、「そうだなぁ」と人差し指を顎にあて考える。
「その人を見るだけでドキドキしたり、その人のことを考えるだけで嬉しくなったり、ときには苦しくて胸が痛くなったり…」
……ドキドキしたり、胸が痛く…
なることはあるけど……
「まぁ、恋の痛みってやつかな! あとはー、その人の隣にいるだけで楽しかったり。たまに嫉妬しちゃったりね」
「嫉妬…?」
「その人を他の人にとられたくないーってね」
……他の人に…。
チクッ──
…あ、あれ、またこの痛み…。
まさか、そんなはずは───…



