「…あ、」
……そう、だった。質問に答えないと離してくれないんだった…。
でも、答えたくない……
───“俺のことを少しは意識してる?”。
…って、そんな恥ずかしい質問に、この距離で答えないといけないってどんな拷問なんだろ…。
「ほらほらー。春香ちゃん早く答えないと昼休み終わっちゃうよ? 授業始まるまでにその赤い顔なんとかしないといけないんじゃないのー?」
「うっ……。」
「ね? だったら答えるのが一番手っ取り早いと思わない?」
………ああ、ダメだ…。
何の反論の余地もない。
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