どうして紬ちゃんがそんなことを言うのか、わたしにはさっぱり分からなくて頭の中はクエスチョンマークばかり。
「どうしても教えてくれないの?」
「うん。今回ばかりは、ね」
何度聞いても首を縦には振らなくて、うまいこと言葉でかわされる。
なんで教えてくれないんだろう…。
考えても考えても全く答えにたどり着かなくて、頭の使いすぎでプシューっと音をたてて壊れ始める頭。
そんなわたしを見て、ふふっと笑った紬ちゃん。
「鈍感な春香にとってはちょっと難しい問題になっちゃうけどね。近道しないで遠回りしてみると案外知らなかった道も見えてくると思うよ。春香にはもっともっといろんな景色見てほしいから」
その言葉の意味がよく分からなくて、
わたしは首を傾げただけだった────。



