私は慌てて目を伏せる。
顔は真っ赤になっていたかもしれないけど、頭は真っ白だった。
言葉が出てこない。
「悪い……」
逢坂くんはそれだけ告げると足早に教室を出ていった。
何に対しての悪いだったのか、私はなんて答えたらよかったのか。
まさか、逢坂くんが私を好きだなんて……。
胸がぎゅっと苦しくなった。
* * *
クリスマスパーティ当日。
楽しみにしていた気持ちが様々な理由で憂鬱に変わった。
行きたくなかった。
だってもし今日、逢坂くんが来るのなら、どんな顔をしたらいいかわからない。
自分が悪いことをしたわけでもないのに橘さんの顔を見るのがとても怖い。
そして詩織ちゃんからは、昨日の夜からメッセージの返信がない。
たまらなく嫌な予感がした。



