「英語の先生マジでむかつく!」
誰かがそう言えばみんなが同調する。
空気を読んでみんなと同じことを言う。
そうやって周りに合わせるということは、孤立しないための手段だった。
本当はトイレだって毎回行きたくはないし、英語の先生のことも嫌いじゃなかった。
けれど、孤立する勇気なんかなかったからそうすることで毎日が必死だった。
三年生になって詩織ちゃんが声をかけてくれたのは、きっと私がどこのグループにも所属していなかったらだと思う。
無所属同士がくっついた、と陰で言われていたことは知っている。
「いいなぁ。橘さん達のグループ」
実際、詩織ちゃんはよくそう言っていた。
とても羨ましそうに橘さんを見つめていた。



