「将来モデルになりそうな女子はー、やっぱり橘(たちばな)さん!」



卒業文集制作中の楽しげな女子の会話が耳に飛び込んでくる。


なんでもランキングと名付けられたそれに、クラスの一軍であろう女子の名前ばかりが様々なジャンル枠に振り分けられていく。


そわそわしながら聞き耳をたてても、私の名前は一つもランクインするわけもなかった。



そんな二軍以下の、地味な女子枠に入っていた私は、仲良しの詩織ちゃんとお喋りして平穏に過ごす日々を送っていた。



「ねぇ。よかったら、春川さんと橋本(はしもと)さんもクリスマスパーティ来ない?」


「え……?橘さん達のクリスマスパーティに?」



私と詩織ちゃんが……?