私は迷うことなく向かいのお姉ちゃんの部屋に駆け込んだ。



「---ってわけなんだけど」



足を組んでイスに座るお姉ちゃんの前に正座して、全ての事情を洗いざらい話した。



「ほーーん。彼をドキドキさせたいのにやられっぱなしってわけだ?」


「……はい」


「まだ一勝もしていないと?」


「あの、お姉ちゃんこれは別に勝負ってわけじゃないんだけど……」


「なにぬるいこと言ってんの!!あのね、これは負けられない戦いなのよ!?」



お風呂上りであるスッピンの、所謂オフ状態のお姉ちゃんが私に指をさす。



なんて破壊力なんだろうか……。