「え……っ、く、工藤くん!!?い、いま!ドキドキって……言った……?」


ようやく工藤くんの口から、その台詞が聞けるなんて。


聞き間違いなんかじゃないよね……?



「もう一回聞きたい……っ!」


「言うわけないだろ」


「お願い……っ、工藤くん……」


もう一回だけ聞かせて……と、工藤くんの腕の中で顔を向けた瞬間、


とろけるような甘いキスが降ってきた。



「……っ」



すぐに離されるかと思った工藤くんの唇は、数秒……私の唇を塞いでいた。


目の前には瞼を閉じる工藤くんの綺麗な顔がある。


そして、名残惜しそうに工藤くんの唇が離されて……、



「これ以上好きにさせて、どうするつもり?」



そう言って、ちょっぴり意地悪な笑みを浮かべた。