目の奥がみるみるうちに熱を持つ。 瞬きをすれば、今にも涙が零れ落ちてしまいそうになった。 それを押し込めて私は工藤くんの背中に手を這わせる。 ……神様、お願いです。 なにも望みません。 工藤くんにドキドキしてほしいなんて真似はもうしません。 本当にこのままクリスマスを一緒に過ごせなくなってしまったとしても、構いません。 ……だから、どうか。 工藤くんの心を重くしているものを、少しでも軽くしてください。 お願いです……。 そう強く願いながら、 私は工藤くんを抱きしめた。