めちゃくちゃなことを言っていると思う。 ……そうだとしても、私は。 なんの力も、取り柄もないけれど。 それでも工藤くんの心を締め付けているものがあるのなら、ほんの少しでも消してあげたいって思うよ……。 「だ、だから工藤くん!大丈夫じゃない時は大丈夫って言わなくていい!言わないでよ……っ、大丈夫だなんて。苦しいなら苦しいって、それを吐き出してい……」 いいんだよ、工藤くん……と、言おうとしたけれど ---言葉より早く、工藤くんが私を抱き締めた。