言葉を繋ぐように絞り出した声。
微かに笑みを作る口角さえも、いつもの工藤くんとはまるで違う。
視線と視線が交差したけれどすぐに逸らされてしまった瞳。
「も、もちろん工藤くんの問題だよ!私と工藤くんじゃレベルが違いすぎて……お話にならないし、力になれることもないかもしれない……っ。でも、でも……」
支えるってどういうことなんだろうと私は思う。
日野原さんならもっと力になれたかもしれない。
一緒に高い場所を志す者同士、悩んで支え合うことも出来ると思う。
「嫌になったならなったっていいんだよ。泣きたい時は、泣いてもいい……私が、抱きしめてあげる……っ!」
工藤くんの瞳が零れ落ちそうな程開かれる。



