「大丈夫って……言わなくていいんだよ…っ!」 強がらなくたっていいよ、工藤くん。 「日菜……?」 驚いた工藤くんが珍しく私のことを名前で呼ぶ。 いつも「お前」って言うのに、工藤くんが名前で呼んでくれる。 ホントはその嬉しさを噛み締めたいところ。 ……だけど。 「も、もしかして……勉強が嫌になっちゃった……?医学部も夢じゃないなんて言われて、プレッシャー感じたり……」 冷たい風が工藤くんの前髪を揺らす。 「大丈夫だって言ってるだろ?俺の問題だから。一人で考える。悪い」