“特別”……。 好きで好きで仕方ない工藤くんから特別だと言ってもらえたのに。 どうしてこんなに胸の奥が苦しいんだろう。 なんで、工藤くんの顔が浮かんで、泣きたくなるんだろう。 「だから、支えてあげれるのは春川さんだけじゃないかな?特進科の人間でも宮野先生でもきっと出来ないことだと思うから」 花咲くような愛らしい日野原さんの笑みとは裏腹に、私は力なく頷いたのだった。