支える……。

工藤くんのために、なにか少しでも力になれることが私にあるだろうか。


頭もよくないのに。

そんな私が工藤くんのために出来ることが……。



「私に、出来るのかな……」


「春川さんだから、出来るんでしょう?」


「……私、だから?」


「そうだよ。実は……わたしね?どうして春川さんが好きなのって、工藤くんに直接聞いたことがあるの」


あ……。

台風の日、図書室で勉強していた二人の姿が脳裏に蘇る。


まさかその時、廊下に張り付いていましたよ私……とは絶対に言えない。



「工藤くん言ってたよ。春川さんは特別なんだって。わたしにはないものを、春川さんは持ってるって」