「最初は宮野先生が推薦する有名大学に絞ってたんだけど、急に工藤くんがやっぱり考えさせてほしいって。それで慌てて、宮野先生も面談の日程を組み直したみたいなの」
有名大学へ導いてきた実績のある宮野先生が期待を寄せている。
その面談が冬休みにあるのは知っていた。
だけど、そのことは……
「し、知らなかった、です……」
「わたしも。期末が終わってから知ったの。偶然調査票が見えて聞いちゃった……。工藤くんなら、医学部だって夢じゃないってすごい期待されてて……」
もしかしたらその期待がプレッシャーになって苦しいのかも……と。
「だからね?春川さんが支えてあげて」