「逢坂くん顔面偏差値高くない?他の男子と雰囲気が違うもん!」
「あ。わかるそれ。工藤くん推しのわたしだけど逢坂くんのことも推したくなっちゃう」
中学の時と同様で逢坂くんの魅力に、女子のみんなも気づき始めたみたいだ。
私から声をかけるべきなのかな……。
だけど、なんて……?
ガタンっ。
ぐるぐる考えていると大袈裟な音をたてて立ち上がった逢坂くんがこちらへと向かってくる。
く、来る……。
私はいっちゃんの背中を盾にして身を寄せた。
「しっかりはみ出てるから。何事からも逃げないって決めたんでしょっ!」
と、両手で私の背中を押した。



