心のどこかで工藤くんは負けたりなんてしないって勝手に思っていた。 ううん……負けてほしくないって。 今のこの状況が身勝手な私の行動が招いた結果でも。 その理由はちゃんと私から聞きたい。 だからこんな不本意な形で工藤くんの口から聞きたくない。 「日野原、ずるじゃない?これは、今日提出された問題。そんでここに宮野先生の確認サインがある」 「なにが言いたいのかな、工藤くん?」 「ホントは事前に解いてあったろ?」