* * *


「工藤くん今日はありがとう!」



玄関で靴を履いて工藤くんにお礼を言う。



「期末頑張れよ」


「もちろん!工藤くんに教えてもらったこと無駄になんて絶対しないよ!」


「だといいけど?」


「……工藤くんも、頑張ってね!」



トップを背負うプレッシャーはきっと私にはわからないけど、工藤くんには納得のいく結果を出してほしい。



「あ……」



ドアを開けて家を出ようとしたけれど、私はゆっくり振り返った。



「なに?忘れもんでもした?」


「ううん。あの……今日は、私の勝ちかな?」


「は?」


だって、だって……。