「工藤くん……目、閉じてほしい……」
そんなことを言ったのは、ホントに焦った私の思いつきだった。
「はいはい。これでいい?」
なんて言いながらすんなり目を閉じてくれるけど、口許は楽しそうに笑ってるんだ。
“圧勝”って顔に書いてあるもん……。
ベットに寝っ転がって目を閉じる無防備な工藤くん……。
髪……サラサラだなぁ。
足だって長くてモデルさんみたい……。
いけない……。
ついついカッコよすぎて見惚れてしまったけど。
どうしよう。
くすぐってみようかな……?
「いつまでこうしてればいいわけ?」
急かすような声に、意を決した私はゆっくりと工藤くんに近づく。



