「日曜、空いてる?」



見惚れてしまいそうな工藤くんの瞳に、こくこくと頷いてみせる。



「俺が教えてあげるから家にきて?」


「えと……?」



工藤くんが、勉強を………?
工藤くんの、部屋で………?


待って待って……。
既にキャパオーバーで私は一ミリも動けない。


それなのに工藤くんは拍車をかけるように、



「禁止令発動した分、補給させて?」



そんな甘い台詞に、心臓が宇宙の彼方まで飛び出していってしまいそうになる。


工藤くんは、私をドキドキさせる術を知り尽くしてるみたいだ。


不足していたのは私だって同じで……。



「日曜、待ってるから」



確かめるように覗き込む工藤くんの髪が頬を撫でてくすぐったくて。


でも、それが堪らなく嬉しくてドキドキして、私はやっぱり頷くのが精一杯だったのだ。