「やっと来た。遅いよお前」
はぁ、っと吐き出された白い息が宙を舞う。
そして、正門前にいる工藤くんが私へと一歩踏み出す。
「工藤……くん?」
大袈裟なんかじゃなく、一瞬、まだ夢の中にいるんじゃないかって錯覚すら起こす。
それくらい嬉しいのに上手く言葉にすることが出来ない。
「……遅いから心配した。いつもはもう来てる時間だろ?」
どうして、工藤くんはここに居るんだろう。
どうして、私を待ってたみたいな言い方をしてくれるの?
「今日は、寝坊しちゃって……」
と、私は伏し目がちに答える。
工藤くんとの距離が近づいて心臓がドキドキと音をたて始める。
「そんなんじゃ、朝起こしてって頼めないんだけど?」
「……っ、」



