「全然っ、こんな寒さなんて平気だよ!てか寒くないから!それに工藤くんは朝が苦手だって知ってるし、私が勝手に待ちたくて待っ……」
「朝からお前は元気すぎ」
ぷっ……と笑ったその表情に驚いた私の体温は、ぐんっと上がっていった。
工藤くんはずるい……。
私がモーニングコールの一件で不満気な顔をしていたことだってホントはお見通しなのに、こうやってすぐ嬉しいことをしてくる。
「じゃあ俺はあっちだから」
特進科クラスへ行くため上履きに履き替えた工藤くんは、まじまじと見つめっぱなしの私にそう言った。
今日こそはお昼ご飯を一緒に食べたいと思って、工藤くんを予約したかったとこだけど。
なかなか言えずに私はこくこくと頷いた。
---ムギュッ
「………!!!?」
突然、工藤くんが私の鼻をつまんだ。



