地を這うような低い声に私を囲うみんながバラけていく。
「わたし達が警告なんてされる意味がわからないんだけど!?」
「あれ?気づいてないの?」
涙で滲む視界。
そこに立っていた男の子が、クスッと笑って自分のスマホを橘さんに見えるように掲げた。
「---“あ。コレ証拠な?イジメの犯行動画”」
「……っ、み、見てたの!?」
まるでさっきの橘さん同様な言い方をすると男の子は息を吐くように笑った。
「ちょっと、これやばくない?親にバレたら怒られるし……」
「SNSに拡散されたらマズいって……!!」
焦り出したみんなが青ざめた表情で一気にその場から逃げていく。
「で、どうすんの?まだ続ける?」
「……も、もう、いい!!」
一人取り残された橘さんは、みんなの後を追うように泣きそうな顔をして走り出していった。



