「……橘さん、大丈夫?酷いよね、ホント」
「自分の立場がわかってないんだよ」
みんなどうしてそんなに橘さんに気を遣ってるんだろう。
怯えているのだろう。
それは、きっと私側にはなりたくないからだ……。
「じゃあさぁ、春川さんに土下座してもらおっかなー?」
「あ!橘さんそれいいっ!クリスマスに土下座とか、人生に一度あるかないかだよ!?貴重な体験じゃん」
賛成、と次々に同調していく。
当然の如く、反対してくれるクラスメイトは一人もいない。
「やめて……っ」
グイグイと数人の女子に肩を押され、凍るような冷たいアスファルトに膝をつく。
「いつまでこんな物持ってんの?あんたからプレゼントなんかもらったら、キモすぎて一生トラウマだわ。人のこの先の人生考えなよ」
手から離れたプレゼント袋はゴミのように蹴散らされた。
「春川さん、すっごくいい。似合ってるよ、こういう姿!」



