「ほら、行くぞ?」
「えっ、あ……く、工藤くん!?」
唐突に私の手をとって昇降口まで歩き出す。
工藤くんが、私の手を……?
「えっ!?ちょ、ちょっとあのっ、手がぁぁ、工藤くんの……っ」
手が………!!!
私の手を繋いでいるなんて。
幸せすぎて全ての言葉を失った私は魚のように口をパクパクさせるしか出来ない。
きっと誰が見ても相当ブサイクに見えるであろう私に、
「明日はもっと早く来るから」
「えっ?」
「お前の手、冷たい」
そう言ってぐんぐん歩いていく工藤くんに手をひかれながら、私の心臓は一気に高鳴っていく。



