屋台から匂う香ばしい香り。 色めき立つ歓声。 空を彩る風船。 手を伸ばして触れた世界は、思っていたよりずっと暖かくて、 優しくて、 光に満ちていた。 あの日流した涙も、胸の痛みも、 もう忘れようと思わない。 ねぇ、茅ヶ崎くん。 君に伝えたいことがあるんだ ─────