愛は惜しみなく与う②

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杏が俺を抱きしめて泣いた

どうしてあの時俺は、、杏に縋ったのか覚えていないけど。
杏なら受け止めてくれる気がしたんだ



無関心



それはとても悲しくて涙の出そうな感情



杏は言った
自分の母親は、娘は妹一人だと思っていると


そんな悲しいこと…あっていいはずがない


自分のことを語りだした杏は、消えてしまいそうだった。


だからムカついた

そんな風にさせた母親のために、会社を継ぐという杏に


事情は知らない

でも、ムカついたんだ

そんな風に諦めて笑う杏に



でも、杏は俺のことをたった一言で救ってくれた


俺が言いたいことを分かってくれた



『自分に無関心って…辛いよな』



そうだ


俺もずっとそう思っていた
おんなじ様に、杏が諦めて笑うから、むかついたんだ。無関心の…あの無の感情を向けられたことがある杏だからこそ



俺の感情をそっとすくい上げてくれた



両親に捨てられた



拾ってくれたのは2つしか歳が変わらない男