愛は惜しみなく与う②



長めの沈黙

朔はなんであんなに怒ったんやろうか
なんであんなに…悲しそうな顔しててんやろうか


「…はぁ。お前らまじで疲れる」


泉からため息をいただきました

泉は携帯片手に誰かに電話している


「だから、来てくれって言ってるだろ?あ?ちげーよ。あぁ、あぁ…だから点滴引きちぎったんだよ!!」


……助さんに電話してるのね
その電話が終わるか終わらないくらいで、部屋の扉が開く


「お前らが悪さしたんか!!」


ものすごい剣幕で手を振り回しながら部屋に入ってくる助さんは、近くにいた朔を鷲掴みにする


「や、やめろよ!なんもしてねーよ!」

「点滴を引きちぎったって言ってたぞ!安静にしなきゃいけないって言ったろ!」


何故か朔が責められてる。
あ、朔があたしの点滴引きちぎったと思ってる?それは誤解や


「助さん!!あたしや!自分で引きちぎった」


そういうと3秒くらい沈黙ののちに



しこたま怒られた




「針が中で折れたらどうするんだ!」

「う、うん。泉にも言われた」

「お前さんの治癒力は高いとは言ったが、今すぐ元気ってわけではないだろ!」

「は、はい」

「この点滴してないと熱が出るぞ。痛み止めも入ってるっていうのに!」

「返す言葉もございません」




「ほら!!もう片方の腕を出せ!!!」